主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:生活,環境,薬剤などの母児に及ぼす影響
回次: 23
開催地: 東京都
開催日: 2005/01/21 - 2005/01/22
p. 69-75
はじめに
わが国における女性の喫煙率は,全体で見ると約30年にわたって15%程度でほぼ横ばいであるが,これを年齢別にみると,高年齢層では減少傾向にある反面,20歳代,30歳代のいわゆる妊娠可能年齢層においては年々上昇傾向にあることが,各種調査で明らかとなっている。これに伴って妊婦の喫煙率も上昇傾向にあり,厚生労働省乳幼児身体発育調査1)では,平成2年における5.6%から平成12年には10%と,2倍近い数字になっている。このことは,子どもの健康に重大な悪影響を及ぼすおそれにつながることが推察されるが,わが国における大規模調査は多くは行われていない。そこで,日本産科婦人科学会の周産期登録システムがこの調査に利用できるのではないかと考え,今回の検討を行った。