周産期学シンポジウム抄録集
Online ISSN : 2759-033X
Print ISSN : 1342-0526
第23回
会議情報

シンポジウム午後の部
妊婦の喫煙が周産期事象に及ぼす影響の検討
―日本産科婦人科学会周産期登録システム登録施設のデータをもとに―
中村 靖
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 69-75

詳細
抄録

 はじめに

 わが国における女性の喫煙率は,全体で見ると約30年にわたって15%程度でほぼ横ばいであるが,これを年齢別にみると,高年齢層では減少傾向にある反面,20歳代,30歳代のいわゆる妊娠可能年齢層においては年々上昇傾向にあることが,各種調査で明らかとなっている。これに伴って妊婦の喫煙率も上昇傾向にあり,厚生労働省乳幼児身体発育調査1)では,平成2年における5.6%から平成12年には10%と,2倍近い数字になっている。このことは,子どもの健康に重大な悪影響を及ぼすおそれにつながることが推察されるが,わが国における大規模調査は多くは行われていない。そこで,日本産科婦人科学会の周産期登録システムがこの調査に利用できるのではないかと考え,今回の検討を行った。

著者関連情報
© 2005 日本周産期・新生児医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top