主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:Preterm を考える〜preterm児のCPとlate pretermの諸問題〜
回次: 32
開催地: 福岡県
開催日: 2014/02/07 - 2014/02/08
p. 103-107
背景
早産期における前期破水は,早産の大きな一因となりうる1, 2)。早産期前期破水症例における産科管理として,抗菌薬を用いた母児感染症の予防,子宮収縮抑制剤による子宮収縮抑制・妊娠期間の延長,特に34週未満の分娩が予想される場合における胎児肺成熟目的とした母体ステロイド投与を組み合わせた,待機的管理が推奨されている3, 4)。しかしながら,待機的妊娠管理は妊娠週数の延長と胎児発育が期待できることと,子宮内感染の機会を上昇させることの相反した状態での管理を強いられる。これらの管理方法は,児の短期予後,すなわち周産期死亡や新生児期合併症に対しての一定の効果を認めるが,児の長期予後に関する効果は不明である。
本研究の目的は,待機的管理を行った早産期前期破水症例において,児の長期予後を明らかにし,長期予後不良に対する周産期因子を明らかにすることを目的とした。