主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期における「遺伝」を考える
回次: 35
開催地: 大阪府
開催日: 2017/02/10 - 2017/02/11
p. 43-47
はじめに
18トリソミーは生命予後不良な染色体異常症として知られる疾患で,妊娠22週以前に診断されれば妊娠中断を選択することが多く,妊娠22週以降の生存例も積極的な蘇生を差し控え看取る管理が行われてきた1, 2)。近年,一部の罹患新生児に対して手術を含む積極的治療が行われるようになり,周産期管理が変化しつつある3, 4)。家族と医療者が管理方針について話し合う際に児の生命予後は重要な情報の一つであるが,過去の報告では生存日数の中央値が2.5~152日,1カ月生存率は18~83%,1年生存率は0~25%とさまざまである5-8)。その背景には管理方法の差が関与していると推察される。当施設で診断した18トリソミーの児の周産期管理と予後の関連を後方視的に検討した。