周産期学シンポジウム抄録集
Online ISSN : 2759-033X
Print ISSN : 1342-0526
第38回
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シンポジウム午後の部:外科的合併症,精神神経合併症(これから取り組んでいく合併症,カウンセリング)
シンポジウムのまとめ
大槻 克文木下 義晶
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p. 88-89

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抄録

 第38回周産期シンポジウムのメインテーマは『母児の予後改善を目指した合併症妊娠の管理』であった。そのうち午前の部として『内科的合併症(古典的な合併症)』についての議論,午後の部では『外科的合併症,精神神経合併症(これから取り組んでいく合併症,カウンセリング)』の主題について議論を行った。今回,午前および午後の部のシンポジウム開催に際し『周産期学シンポジウム運営委員会調査報告』として「合併症妊娠に関する全国アンケート調査」の結果を同委員会委員である宮越敬先生(慶応大学医学部産婦人科学教室)と飛騨麻里子先生(慶應義塾大学医学部小児科学教室)に発表いただいた。午後の部のシンポジウムでは5名の先生方に発表をしていただいた。今回のシンポジウムでの発表と討議を経て,わが国においてさまざまな合併症を有する女性に対して,今後の妊娠について正確な情報を得て,合併症を乗り越えて無事生児を得る必要性,つまり「プレコンセプションケア(preconception care)」の重要性に対して議論を行うこととした。発表は以下の順番とした。前半2演題を精神神経合併症に関する議論として,「てんかん女性への妊娠に関する情報提供における課題」(江川真希子先生),「精神疾患合併妊娠の現状の問題点と次世代へ与える影響の可能性」(森山佳則先生),の2名にご担当いただき,後半3演題を外科的合併症に関する議論として,「小児期発症疾患合併妊娠における母児の転帰─消化器,腎泌尿器生殖器への小児期手術歴のある妊婦と児の検討─」(川口春菜先生),「子宮腺筋症合併妊娠における周産期予後改善を目指して─山梨県における過去10年のデータを用いた多施設共同研究─」(篠原諭史先生),「当院における広汎性子宮頸部摘出術後妊娠に対する取り組み」(春日義史先生),の3名にご担当いただいた。

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© 2020 日本周産期・新生児医学会
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