日本義肢装具学会誌
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短報
わが国の回復期リハビリテーション病棟におけるシューホーンAFOのデザインの相違,適応,選定理由について
—アンケート調査より—
今村 健二平山 史朗島袋 公史加治屋 司髙田 稔渡邉 英夫
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2015 年 31 巻 4 号 p. 268-271

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抄録

シューホーンAFOは,脳卒中発症後,使用頻度が高い短下肢装具(AFO)の1つである.そのため処方頻度が高いが,デザインが病院で異なる可能性があるのではないかと考えた.デザインの違いは機能にも影響する.デザインと機能,併せて適応の考え方,選定理由などの傾向を知ることは有意義だと考え,全国的に調査した.調査対象は脳卒中を発症後,初回の装具処方に関わる機会が多い全国の回復期リハビリテーション病棟を有する病院とし,341施設にアンケートを送付した.回答を得た110施設の集計・検討では,典型的なシューホーンAFO以外に,シューホーン型AFOのショートタイプや継手付きプラスチックAFOが混在していた.また,シューホーンAFOを現在は使っていないと回答した施設が32施設もあった.デザインや機能に関しては,多くのvariationが認められた.処方の考え方,選定理由については,病態からの判断,適応の選定,処方時期,初期背屈角度などの考慮が多くなされており,患者に最適のシューホーンAFOを処方していることがわかった.

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© 2015 日本義肢装具学会
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