2017 年 33 巻 3 号 p. 159-162
東日本大震災から6年が経過しようとしている.かつてないあの惨劇はいまだ忘れることができない.その後も,熊本の群発地震や豪雨災害など日本各地で様々な災害が起きている.どこに住んでいても災害から逃れることはできない.今回被災した自身の経験をもとに,義肢装具士としての役割を,訪問の事柄を中心に述べたい.震災直後,義肢装具に対する支援の需要はなかった.避難していた装具利用者が装具の作成,修理を求めてきたのは,震災後3カ月を過ぎたころからだった.移動手段のない被災者へ訪問対応が求められた.継続している在宅の訪問対応は,利用者の身体の状態変化に合わせて装具を調整するために必要である.装具の不具合をもつ利用者を抽出するため,他職種との連携が重要である.