2017 年 33 巻 3 号 p. 170-173
高齢者人口の増加にともない,生活期における装具使用上のトラブルも増加すると予想されるなか,我々,義肢装具士の在宅分野への参入は他の関連職種と比べて遅れがちである.在宅対応で見かける装具は,経年劣化による破損や身体状況の変化から不適合となり,危険な状態で使用が継続されているものも多い.対策として,①装具の目的を理解し正しく使用していただけるよう,装具使用者またはその家族に対し指導することと,②地域の医療·介護職とネットワークを通じて連携し,トラブルの早期発見とその後の対応を円滑化する必要がある.