2019 年 35 巻 2 号 p. 104-108
足底挿板療法は,後足部の評価が重要視されている.後足部の評価として回内と回外を誘導することで下腿から大腿へ運動連鎖が起こり,疼痛が軽減する.動的アライメントを簡単にわかりやすく例えると,自転車のチェーンと同じである.自転車のチェーンが外れた状態では,一生懸命ペダルを漕いでも効率よく前に進まない.この状態で長時間使用すると筋や関節に負担がかかり,疼痛が出現する.アライメントが崩れている患者様は,この状態と同じである.このように動的アライメントを整えるのは重要であり,正しい方向へ誘導することで効果が得られる.この効果は,活動量の増加につながり,健康寿命を延ばすことを可能とする.今回は,評価だけでなく知覚連動インサートの研究報告も述べていく.