2020 年 36 巻 3 号 p. 213-215
後足部の回内外の動きは,ショパール関節,リスフラン関節の2つの関節により,前足部の回内外の動きに影響を及ぼす.今回,我々は後足部のアライメント変化における前足部の圧力変化を明確にすることを目的とした.方法は,後足部の踵部角を計測し,足圧計を用いて,歩行時の第1中足骨頭,第5中足骨頭,踵部内側,踵部外側の4カ所を計測し,裸足,後足部回内誘導時,後足部回外誘導時で比較を行った.結果,全例が後足部回内5度であり,後足部回内位では,後足部回内誘導にて踵骨内側と第5中足骨頭の圧力が増加し,後足部回外誘導にて踵骨外側と第1中足骨頭の圧力が増加した.後足部回内位に対する後足部の誘導は前足部の誘導が逆方向に行く可能性があり,注意が必要である.