女性心身医学
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妊娠初期と産後5日目および産後1ヵ月目の精神状態の関連性
岩谷 澄香北東 陽惠若林 紀子吉川 多加子成瀬 悦子
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2001 年 6 巻 1 号 p. 116-123

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抄録
妊産婦の精神面支援のための基礎的資料を得ることを目的に,妊娠初期(妊娠15週未満)と産後5日目および1ヵ月目の精神状態(抑うつ,Maternity blues,産後うつ病)を縦断的に調査し,妊産婦の精神状態の変化と,その影響要因について検討した結果,以下の点が明らかになった.1.抑うつ状態の発現頻度は妊娠初期が最も高く,次いで産後1ヵ月目,産後5日目となっていた.2.抑うつ状態は全ての時期において初産婦に高率であった.3.妊娠初期の抑うつ状態は,産後5日目および1ヵ月目の精神状態に影響を及ぼしていた.4.産後うつ病には産後5日目の精神状態が大きく影響していた.
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© 2001 一般社団法人 日本女性心身医学会
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