日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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光および糖によるアスコルビン酸生合成に及ぼす影響
*元木 隆志薮田 行哲三枝 尚洋Madhusudhan Rapolu石川 孝博重岡 成
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p. 494

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抄録
【目的】アスコルビン酸(AsA)は植物に多量に含まれ、様々な生理機能を有している。最近、植物のAsA生合成経路が明らかとなったが、その調節機構は不明である。そこで、外部環境の変化が及ぼすAsA量、AsA生合成および、AsA代謝への影響について検討した。【方法・結果】3%ショ糖を含むMS培地(Suc+)で2週間栽培したシロイヌナズナを暗黒下へ移行させたところ、AsAレベルは顕著に低下した。光合成電子伝達阻害剤処理によってもAsAレベルの減少が認められた。興味深いことに、暗黒化に置いた植物を再度光照射下に移行させたが、AsA量の回復は認められなかった。ところが、ショ糖を含まないMS培地(Suc-)に移行し、同様に検討したところ、AsAレベルの回復が認められた。このとき、両条件下において、AsA生合成酵素の転写レベルに差は認められず、またAsA代謝酵素もまたAsAレベルに影響を及ぼす程の活性の変化は認められなかった。AsA合成の初発物質であるD-GulはSuc+に比べSuc-では低下していた。以上のことから、AsA生合成酵素は転写後調節を受けていることが考えられ、AsAレベルの制御には光が関与し、ショ糖がその下流で負の制御に関与していることが示唆された。
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© 2004 日本植物生理学会
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