日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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花成制御因子FTの機能的発現部位の解析
*大門 靖史阿部 光知後藤 弘爾荒木 崇
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p. 284

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抄録
シロイヌナズナにおいて、FTは既知の花成制御経路の最も下流に位置する遺伝子の一つであり、様々な花成制御の情報が統合される。FT mRNAは長日条件下において子葉及び葉の維管束組織において発現が誘導される。FT蛋白質はPEBP/RKIPファミリーに属するが、その機能については未だ不明である。近年、我々は遺伝学的解析によりFTは別の花成制御因子であるFDと相互依存的に機能することを示した。FDは茎頂で発現しており、in vitro及び酵母細胞内においてFTと蛋白質間相互作用する。また、ft; lfyfd; lfy二重変異体はAP1 mRNAの発現の大幅な低下、及び花芽分化の強い抑制といった、よく似た表現型を示す。これらの結果から、FTが茎頂で機能する可能性を検討した。
我々はFTを器官・組織特異的プロモーターの制御下で発現させることで、FTの機能的発現部位を特定することを目指した。その結果、FT機能をFD発現領域、茎頂L1層、もしくは地上部の維管束で回復させることで、ft変異体の花成遅延及びft; lfy二重変異体のAP1 mRNA発現低下と花芽分化抑制を相補することが明らかとなった。これらの結果から、FT、FDは共に茎頂で機能している可能性が強く示唆された。さらに、FT-EGFP融合蛋白質を器官・組織特異的プロモーターの制御下で発現させることで、FT蛋白質の分布についての解析を進めている。
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© 2005 日本植物生理学会
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