日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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相同組換えによるイネの遺伝子ターゲティング: Waxy 遺伝子コード領域を欠失したイネの作出の試み
*小野田 志歩齋藤 美保定塚 恵世寺田 理枝飯田 滋
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p. 494

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抄録
我々は既に体細胞相同組換えを利用した再現性のある遺伝子ターゲティング法を開発し、強力なポジティブ・ネガティブ選抜法とアグロバクテリア菌による大規模形質転換系を利用し、6.3 kbの Waxy プロモーター領域と6.8 kbの Waxy コード領域を含むDNA断片を組換えの相同領域にもつ導入ベクターを用いて、モチ性を司る Waxy 遺伝子の第1イントロン内にハイグロマイシン耐性遺伝子を組込んで、 Waxy 遺伝子を不活性化させたトランスジェニックイネの作出に成功した。今回我々は、相同領域の長さの遺伝子ターゲティングへの影響を検討するため、6.3 kbの Waxy プロモーター領域と Waxy コード領域を欠いた3.5 kbのDNA断片をもつ導入ベクターを用いて、相同組換えにより Waxy 遺伝子のコード領域を欠失したイネの作出を試みた。相同組換えにより生じることが期待されるDNA断片の出現をPCR法によりスクリーニングして5系統のイネ(T0)を分離できたので、ヨード染色法により、花粉及び種子胚乳のモチ性の形質を検討したところ、2系統だけがモチ性の花粉及び種子を分離していた。これらのトランスジェニックイネの Waxy 遺伝子の領域の構造解析と Waxy 遺伝子のコード領域欠失の遺伝子
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© 2005 日本植物生理学会
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