日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナにおける低温誘導性転写因子DREB1Aの過剰発現植物体におけるトランスクリプトムおよびメタボロム解析
*圓山 恭之進竹田 みぎわ春日 美江城所 聡鈴木 秀幸斉藤 和季柴田 大輔篠崎 一雄篠崎 和子
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p. 597

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抄録
シロイヌナズナのDREB1Aは、低温・乾燥・塩ストレスの遺伝子発現の制御に関与するシス領域の1つであるDRE配列に結合して、遺伝子発現調節を行う低温誘導性転写因子である。DREB1Aを恒常的に過剰発現させた形質転換植物は、低温・乾燥・塩ストレスに対する耐性能が向上することから、DREB1Aが制御する下流遺伝子は、低温ストレスに対する耐性の獲得において重要な機能を果たしていると考えられた。
本研究では、DREB1A過剰発現植物体をもちいて22Kオリゴアレイ解析し、DREB1A遺伝子が制御する下流遺伝子を網羅的に検索した。その結果、DREB1A遺伝子が制御する下流遺伝子は、代謝関連酵素、膜輸送タンパク質、LEAタンパク質、RNA結合タンパク質、解毒酵素等の機能遺伝子とC2H2タイプのジンクフィンガー型転写因子やERF/AP2タイプの転写因子に分類され、DREB1Aは様々な遺伝子の発現制御に関与していることが解った。さらに、低温条件下でシロイヌナズナに蓄積する代謝産物とDREB1A過剰発現植物体内に蓄積する代謝産物をLC/MS、GC/MSを用いて検出した。その結果、糖類、アミノ酸類、フラボノイド類が検出され、低温条件下におけるシロイヌナズナとDREB1A過剰発現植物体は代謝産物の蓄積において類似していることが明らかになった。これらのトランスクリプトムおよびメタボロム解析からDREB1A遺伝子が制御する下流遺伝子の機能およびDREB1A過剰発現植物体のストレス耐性の獲得機構を考察する。
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© 2005 日本植物生理学会
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