日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

緑藻クラミドモナスの光化学系I複合体の分子集合変異株の作製と解析
*大西 岳人高橋 裕一郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 615

詳細
抄録
光化学系I複合体は数多くのタンパクサブユニットとコファクターからなる巨大な複合体で、その構成成分が機能的な複合体に分子集合する過程を介添えする因子がいくつか報告されている。緑藻クラミドモナスにおいて、葉緑体ゲノムにコードされるYcf4は光化学系I複合体の分子集合に必須なタンパクであることがわかっているが、複合体の段階的な分子集合機構のどこに関与するかは不明である。本研究では緑藻クラミドモナスのycf4遺伝子に部位特異的突然変異を導入し、系I複合体の分子集合が影響を受けた変異株を作成し、そこに蓄積した分子集合中間体を検出し解析した。
これまでに179番目と181番目のグルタミン酸をグルタミンやアラニンに置換した変異株を作出した。一方のグルタミン酸のみを置換した変異株では系I複合体の分子集合に著しい影響を受けた株は無かった。しかし両方のグルタミン酸をグルタミンに置換した変異株はYcf4を正常に蓄積しているにも関わらず、系Iタンパクがほとんど蓄積しなかった。詳細な生化学的解析の結果、この株は光化学系I反応中心タンパクの分子集合以降の過程が進行していないことが分かった。従って、Ycf4は系I複合体の分子集合の初期の段階から関与していると結論された。
著者関連情報
© 2005 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top