日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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微小管脱重合を抑制する改変Α-tubulin発現アラビドプシス植物体の解析
*阿部 竜也直井 国子橋本 隆
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p. 711

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抄録
植物細胞の伸長方向は表層微小管束の配向により制御されるが、表層微小管束の配向パターンの形成機構は不明である。そこで、改変tubulinを発現させたアラビドプシス形質転換植物体を用いて微小管動態と配向パターン形成との関連を明らかにすることを試みた。
Α-又はΒ-tubulinのN末端側にGFPやHAエピトープタグを付加し発現させた形質転換植物体では、融合チューブリンタンパク質は微小管ポリマーに取り込まれた。改変Β-tubulin形質転換体系統では形態異常が観察されず、根の伸長領域細胞の表層微小管は細胞の伸長軸に対して垂直方向に配向していた。一方、改変Α-tubulin形質転換体系統では花弁や葉柄が右巻きにねじれ、根の表層微小管束は左巻きの配向を示していた。また、微小管付随タンパク質の1つであるAtEB1b(End Binding1)とGFPを融合したGFP-AtEB1bを改変Α-tubulin形質転換植物体において発現させると局在部位が拡大していた。更に、微小管動態を測定したところ改変Α-tubulin形質転換植物体では微小管の脱重合が抑えられていた。これらの結果からΑ-tubulinのN末端側に余分なアミノ酸配列を付加することによって構造的にΑ-tubuinの持つΒ-tubulinへのGAP活性が阻害され、より長いGTPキャップを持つ安定な微小管を形成し、右巻きのねじれを引き起こしたと推察した。
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© 2005 日本植物生理学会
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