抄録
植物ホルモンは種子発芽から次世代の種子形成にいたる植物の生理作用のほとんどに大きく関わっている。我々はこれまでにマイクロアレイを用いて、7つの植物ホルモン、オーキシンサイトカイニン、ジベレリン、アブシジン酸、ジャスモン酸、エチレンとブラシノステロイド誘導性遺伝子についてシロイヌナズナで解析を行ってきた。この解析により、プロモーター領域の解析や、各ホルモンの生理的な機能を裏付ける遺伝子発現が確認されている。我々は植物ホルモン誘導性遺伝子の解析で得られた、植物ホルモンの生理作用とリンクした遺伝子発現情報を利用して、活性化合物プロファイリングを行った。一般に使用されている薬剤であるパクロブトラゾールやプロピコナゾールを含むトリアゾール化合物を中心とした解析では、我々の研究室で開発されたBrz220は比較的副作用の少ない、ブラシノステロイド作用に特化した阻害剤であることが示された。また現在、化合物を用い従来の方法では見つかりにくかった、新たな遺伝子機能の解析も試みているので紹介したい。