日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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中性子線利用による植物体内の水および元素動態
*田野井 慶太朗飯倉 寛中西 友子
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p. S82

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抄録
中性子線による元素分析法のひとつとして近年即発γ線分析法が発展してきた。即発γ線分析では中性子線を照射している間のみに放出されるγ線を分析することにより元素の定量ができるため、非破壊分析法として土壌、植物試料などの幅広い試料の分析法として利用され始めている。本手法の特徴は何といってもホウ素と水素の検出感度が高い点である。
 即発γ線分析を含めた非破壊放射化分析では多元素の絶対量が同時に求まることが大きな特徴である。ICP-AESなど試料を溶解することが必要な分析法では対象とする元素量が微量であればあるほど、使用する試薬からのコンタミならびに試料の溶解収率という二つの問題を回避することができないため、絶対量を求めることはできない。熱中性子線を試料に照射すると、主に(n,γ)核反応が起こる。生成された放射性核種はそれぞれの核種固有の半減期に従って崩壊するが、その際に放出されるγ線をエネルギー分別して測定する。そこで半減期が短いAlやMg、Caなどは中性子照射後すぐに測定し、Cd、Cr、Cuなどは照射後、短半減期核種が減衰するのを十分待った後測定する。また最近K0法という分析手法の発達により、一元素の標準試料のみ使用することにより検出される全ての元素の定量が簡単に行えるようになった。今回の発表では、即発γ線分析によるホウ素の定量例ならびに極微量Alの測定例など紹介する予定である。
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© 2005 日本植物生理学会
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