日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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葉緑体 in vitro 翻訳系を用いた葉緑体翻訳開始機構の解析
*黒田 洋詩湯川 眞希杉浦 昌弘
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p. 361

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抄録
植物の葉緑体遺伝子発現において,転写後の翻訳の過程も非常に重要な役割を果たしていることが知られている.葉緑体の翻訳系はバクテリアのものと類似性の高い部分もあるが,バクテリアとは異なり,Shine-Dalgarno 様配列を持たない mRNA が多く存在する.それらの翻訳開始の促進にはトランス因子の関与が考えられているが,そのメカニズムは明らかとなってはいない.そこで,葉緑体における翻訳制御機構を解析するために,我々はまず,既存の葉緑体 in vitro 翻訳系の大幅な改良を行い,GFP の蛍光を利用した放射性同位元素を用いない検出法を構築した.その結果,反応液の電気泳動後数分以内に翻訳産物の検出が可能となった.また,新しい系は大腸菌由来の tRNA の添加を必要とせず,葉緑体本来の系に近いものとなった.次に,この新しい系を用いて十数種の葉緑体遺伝子の 5'UTR と融合させた GFP の翻訳効率を比較した.また,そのうちの数種について,GFPレベルの mRNA 濃度依存性,時間経過などを詳細に調べた.現在,翻訳開始に必要とされる葉緑体 mRNA 5'UTR 上のシス配列およびトランス因子について解析を行っており,その結果について報告する.
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© 2006 日本植物生理学会
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