日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネのPhytochrome interacting factor (PIF)ファミリーの同定と遺伝子発現解析
*山内 雪香三原 基広井澤 毅
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p. 396

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抄録
光受容体フィトクロムは、植物の様々な光応答を制御している。短日植物であるイネのフィトクロム欠損変異体se5は、赤色光下での幼葉鞘伸長を示し、また短日長日のいずれの条件においても花芽形成を促進するが、その直接の下流にあるシグナル伝達経路はわかっていない。シロイヌナズナにおいてはフィトクロムと直接結合するbHLH型転写因子のphytochrome interacting factor (PIF)ファミリーが、発芽、葉緑素生合成および花芽形成等のフィトクロム依存的な生理反応に重要な役割を果たしていることが知られている。そこで、私たちはイネのPIFファミリーに着目し、ゲノム情報から10個のイネPIF類似遺伝子を同定した。シロイヌナズナのPIFは、N末端のフィトクロム結合部位(APB)、C末端側にbHLHを持つことが知られているが、イネには7個の同じドメイン構造を持つ遺伝子があり、加えて、APBしかない持たないタイプのPIF類似遺伝子が3個あることがわかった。これらのイネPIF類似遺伝子の発現を定量RT-PCRにより測定した。その結果、播種後2週間の幼植物でいずれの遺伝子も発現が確認でき、またその中には日周期変動や光応答のパターンが野生型se5で異なるパターンを示すもの等があった。これらの結果は、イネPIF類似遺伝子の発現にフィトクロム信号伝達系が関与している事を示唆している。
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© 2006 日本植物生理学会
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