日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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クラミドモナスにおける、体細胞分裂を経て見られるinverted repeatへのCGメチレーションの蓄積とRNAi効果の振れの関連性。
*山崎 朋人大濱 武
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p. 467

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抄録
シトシンのメチル化は、ヒストン修飾と共役してエピジェネティックな遺伝子発現制御に重要な役割を果たす。メチル化は、プロモーター領域だけでなく、遺伝子コード領域にも及び、転写伸張反応を阻害して遺伝子発現を抑えることが知られている。
我々は、Chlamydomonas reinhardtiiにおいて、スペクチノマイシン耐性賦与遺伝子aadAを標的に、inverted repeat (IR)でRNAiを誘起することに成功した。しかし、効果的なノックダウンが見られた株でも、その効果は経時的に不安定であり長期間ノックダウンが続かない株が多数ある事を見出した。RNAiを誘起した株は、体細胞分裂を経た後に単細胞分離したクローンで、サイレンシングの強度が異なる細胞集団となることが分かった。強度の異なるクローンを調べると、サイレンシングが弱いものは、強いものと比べ、IRにCGメチルが多く蓄積し、ヘアピンRNAの蓄積量が少なかった。また、ヘアピンRNAの転写伸張反応が途中で停止したことに由来するRNAが多数検出された。一方、標的遺伝子にはsiRNAによるメチル化は起こっていなかった。ヒストン脱アセチル化阻害剤であるTSAによりヘアピンRNAの蓄積量が増加することから、IR構造依存的なDNAのメチル化と、ヒストン修飾が関連し、ヘアピンRNAの転写が阻害される事でサイレンシング強度が低下する事が示唆された。
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© 2006 日本植物生理学会
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