日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナダイナミン様タンパク質DRP1,DRP2の細胞膜近傍における動態解析
*藤本 優有村 慎一堤 伸浩
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p. 059

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抄録
動物細胞において、エンドサイトーシスを実行する主要な因子の1つにダイナミンが挙げられる。ダイナミンはエンドサイトーシスの際に、細胞質側に陥入した膜の根元にポリマー状に局在し、その膜をくびり切って小胞化する。シロイヌナズナゲノム中には、このダイナミンと相同性をもつダイナミン様タンパク質(以下、DRP (Dynamin-related protein)と略す)をコードする遺伝子が16個存在し、それらはアミノ酸配列の相同性からDRP1~6までの6グループに分類されている。しかしながら、植物細胞のエンドサイトーシスに関与するDRPは未だ同定されていない。本研究では、カバーグラス近傍のみを高感度に観察可能な全反射照明蛍光顕微鏡及び緑色蛍光タンパク質GFPを用いて、植物細胞のエンドサイトーシスへの関連が予想されるDRP1及びDRP2の細胞膜近傍における局在様式・動態を解析した。その結果、これらのDRPのシグナルは細胞膜近傍において直径が200~300nm程度の点状に局在し、それらの動態は動物のダイナミンの細胞膜付近でのパターンと類似していることが明らかとなった。
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© 2007 日本植物生理学会
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