日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

シロイヌナズナ葉に含まれるカルボニル化合物組成のエコタイプ間比較
*真野 純一徳重 憲治Khotobrykh Sergey飯島 陽子柴田 大輔
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 347

詳細
抄録
過酸化脂質から生成されるアルデヒドやケトンなどのカルボニル化合物は,反応性が高く,低濃度では細胞のシグナル分子として働き,高濃度では細胞機能に障害をもたらす。葉に含まれるカルボニル化合物の制御と生理的効果を解明するため,シロイヌナズナ葉からの抽出,2,4-ジニトロフェニルヒドラジンでの誘導体化,HPLCによる分別定量法を確立した。標準化合物との比較から,炭素鎖長3~10,C=C不飽和結合数0~2のアルデヒド及びケトンを同定した。シロイヌナズナの3つのエコタイプCol,Nos,Lerの葉には炭素鎖長3~10の,50種以上のカルボニル化合物が含まれており,C=C二重結合をもつものも同定された。ColはNos,Lerに比べ,3Z-hexenalおよび2E-hexenal の含量が有意に低かった。これはColでhydroperoxide lyase 活性が低いことと対応する。
著者関連情報
© 2007 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top