日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナのPPR(pentatricopeptide repeat) protein、AtC401の機能解析
*小野 公代鎌田 博小野 道之
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p. 389

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抄録
短日植物アサガオ(品種ムラサキ)の光周性花成誘導暗期の後半に発現するPnC401遺伝子のシロイヌナズナにおけるホモログとして単離されたAtC401は、N末側半分にSNF1タイプのキナーゼドメイン、C末側半分にPnC401と高い相同性を示す35アミノ酸からなる12回の繰り返し配列であるPPR motif (pentatricopeptide repeat)を含んでいる。AtC401はYeast two-hybrid法によって、PPR motifを介して長日経路の花成促進因子であるCONSTANS(CO)と相互作用を示すことが明らかとなっている。本研究では、AtC401の機能解明のため、AtC401過剰発現体 (AtC401-OX)、及びAtC401突然変異体 (atc401)と、CO-OX及びco-1との二重変異体の花成時期調査を行った。AtC401-OXでは花成時期に大きな影響を与えないが、atC401 mutantは弱い花成遅延を示した。また、CO-OXでは早期花成を示すが、CO-OX/AtC401-OXでは野生型よりも花成遅延を示し、CO-OX/atc401でも花成遅延を示した。これらの結果より、AtC401がCOと相互作用することにより、花成誘導の調節因子として機能する可能性が示唆された。
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© 2007 日本植物生理学会
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