日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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新規ploidy変異株increased level of polyploidy2-D(ilp2-D)の解析
*赤木 千佳吉積 毅樋口 美栄子黒田 博文堀川 洋松井 南
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p. 743

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抄録
エンドリデュプリケーションとはDNA複製は生じるが、その後の細胞分裂が行われない特殊な細胞周期である。しかし、その分子メカニズムは未だに判明していない。よって、そのメカニズムを解明するために、シロイヌナズナのアクチベーションタギングラインのスクリーニングを行い、DNA含量が増加した優性変異株を単離した。単離されてきた変異株の1つであるincreased level of poliploidy2-D (ilp2-D)は野生型に比べて明所および暗所でのDNA含量の上昇が見られ、また暗所での根の伸長、および明所での子葉面積の増大が見られた。ilp2-DのT-DNA挿入位置の近傍に存在する遺伝子の過剰発現体を作成したところ、ilp2-Dの表現型を再現した。ILP2の機能を詳細に調べるため、ILP2に挿入されている2つのT-DNA変異株における表現型を観察したところ、明所で20日間生育させた本葉第一葉で野生型に比べてDNA含量の減少が見られた。このことから、ILP2は明所の本葉のエンドリデュプリケーションを制御していることが示唆される。ILP2遺伝子は新規の植物特異的タンパク質をコードしていた。コンピューターによる予測ではN末に葉緑体局在シグナルがあることがわかった。そこで、GFPとの融合遺伝子を発現させたところ、ILP2は葉緑体に局在することが明らかとなった。
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© 2007 日本植物生理学会
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