抄録
花粉は、雄原細胞と精細胞からなる複雑な構造を持ち、その形成過程では、細胞の膜構造の大規模な再編が行われていることが知られている。また、花粉管の伸長過程では、花粉管の伸長に伴い、小胞輸送によって花粉管の先端部分に選択的に大量の細胞膜および細胞壁を構成する成分が送り込まれている。我々は、花粉の発達及び伸長過程において特定の小胞輸送に関わるSNARE(soluble N-ethyl-maleimide sensitive factor attachment protein receptors)分子を探索するために、シロイヌナズナの細胞膜上に局在すると考えられているQa-SNARE9種類およびVAMP5種類について、自身のプロモーターでGFP融合型のSNAREを発現するトランスジェニックシロイヌナズナを作成し、そのなかで花粉の発達過程および花粉管の伸長時に特異的に発現しているSNARE分子の探索を共焦点レーザー顕微鏡を用いておこなった。その結果、SYP112,124,125,131では、花粉において特異的な発現が観察された。花粉において発現しているSNARE分子の細胞内局在についてもあわせて発表をおこなう。