日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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光化学系II反応中心複合体の等電点二次元電気泳動像
*菓子野 康浩佐藤 和彦
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p. 962

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抄録
光化学系II反応中心複合体は、20種類以上ものサブユニットタンパク質から構成される複雑な複合体である。しかも、反応中心タンパク質D1、D2は、疎水性インデックス(GRAVY値)が0.3を超える、疎水性の非常に高いタンパク質であり、その他のほとんどのサブユニットタンパク質も疎水性の膜タンパク質である。また、電子伝達系に関わる多くの構成体は、やはり疎水性膜タンパク質である。環境要因の変化に伴うこれらのタンパク質の発現状況の分析には、タンパク質の網羅的な分析が有効であり、等電点二次元電気泳動が多用される。しかし、このような疎水的な膜タンパク質は、従来の等電点電気泳動では充分に分離されず、明瞭な二次元電気泳動像を得ることが困難であった。そこで本研究では、疎水性膜タンパク質の分析を目的として、等電点電気泳動システムの開発を行った。種々の検討の結果、一次元目の等電点電気泳動の担体としてアガロースゲル、界面活性剤としてドデシルマルトシドを採用した。
このシステムでは、D1、D2、CP43、CP47が、表在性タンパク質PsbO、PsbU、PsbV等とほぼ同レベルのスポットとして捉えられた。結晶構造モデルでは、これらの膜タンパク質および表在性タンパク質は、反応中心当たり1コピーずつ含まれるので、合理的な結果である。本発表では、このシステムによる光化学系II複合体の等電点二次元電気泳動像を紹介する。
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© 2007 日本植物生理学会
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