抄録
植物科学の裾野を広げるためには、科学的な植物の理解と研究活動の重要性・面白さを伝えることが必要である。このため、日本植物生理学会では広報委員会活動を通じて、社会に向けたさまざまな方策を取っている。インターネットが普及した現在では、ホームページ公開によって、効率的な情報発信が可能である。学会ホームページ「みんなのひろば」では、さまざまなコーナーを設置して、最新のトピックの発信から植物の素朴な疑問への回答までを扱っている。ここでは、情報の追加更新とその継続的な発信が可能となっている。また、まとまりのある深い理解のためには、書籍は重要な手段である。現在、植物科学の面白さと重要性を伝える植物科学双書や、植物に関する素朴な疑問に回答するみんなのひろば質問コーナーをまとめた本の出版を2007年には刊行予定である。一方、植物科学者の生の声を社会へ届けることも大切である。このため、一般の方を対象に講演会を開催している。しかしながら、学会主催の講演会だけでは、その効果に限りがある。そこで学会員が関わる活動をサポートするためにコンテンツ提供を開始し、組換え植物に関する資料集を公開した。これらの活動は委員会が企画に関与するものの、その実現は個々の学会員の強力なサポートのうえに成り立っている。本シンポジウムでは、これらの活動の現状を簡単に紹介するとともに、現在の活動の問題点を整理して、将来の方向性を考える。