日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

イネのNAC(NAM/ATAF/CUC)転写制御遺伝子のファミリー解析
ラマスワミ マニメカライ大岡 久子佐藤 浩二永田 俊文土井 考爾保坂 アエニ秋山 仁美田崎 公久*菊池 尚志
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0009

詳細
抄録

我々はNAC(NAM/ATAF/CUC)タイプの転写遺伝子ファミリーについて網羅的な解析を行ってきた。最新の完全長cDNA、EST配列データによるゲノムマッピングの結果、イネゲノムには124のローカスが存在すること、そのうちの112にcDNAがマッピングされることが明らかとなった。tandem duplicationとsegmental duplication による遺伝子重複の過程、遺伝子個々の配列を基にしたphylogenic treeの構築による遺伝子のグルーピング結果を照合するとphylogenic treeにおける大きなクラスターは遺伝子重複の過程と大きく関係していることが明らかとなった。phylogenic tree構築で得られたサブグループ間において共通のドメイン構造の存在や63個のローカスをカバーする22Kオリゴアレイを用いた各種ストレス応答反応におけるNAC遺伝子発現の変化のデータから、ストレス応答型のNACとphylogenic treeにおけるサブクラスの対応等興味深いデータが得られた。また15のNAC遺伝子座において選択的スプライシングによる転写後発現制御機構が見いだされた。

著者関連情報
© 2008 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top