日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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宿主真核細胞由来の新規葉緑体分裂因子の同定と機能解析
*中西 弘充鈴木 健二市川 尚斉松井 南宮城島 進也
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p. 0103

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抄録
植物に特有なオルガネラである葉緑体はシアノバクテリアの細胞内共生によって生じたと考えられている。葉緑体は分裂によって増殖し、細胞内に維持されるが、その分裂機構は原核型の分裂装置と宿主真核型の分裂装置の両方が関わっていることが示された。これまでに20ラインの葉緑体分裂変異株が同定されたが、宿主由来の葉緑体分裂タンパク質として同定されているのはダイナミン用タンパク質とPDV1/PDV2の2種類のみである。植物ゲノムからはシアノバクテリアの分裂遺伝子の多くが失われているため、多くの宿主由来の分裂タンパク質が未知であると予想される。そこで、シロイヌナズナのアクティベーションタギングライン及びFOXラインから新規葉緑体分裂変異株のスクリーニングを行った。これらのラインを用いることで、遺伝子の機能を増強した変異株と、遺伝子の機能を破壊した変異株の2種類を得ることが可能となる。約30,000ラインのスクリーニングの結果、新規葉緑体分裂変異株を複数株見つけ、そのうちの1つが宿主真核細胞由来であると考えられた。その原因遺伝子はバクテリアにはない機能未知なタンパク質をコードし、葉緑体移行シグナルとコイルドコイルドメインを持つ膜貫通タンパク質と推測された。本発表では、葉緑体分裂変異株のスクリーニングと、そこから得られた新規葉緑体分裂因子について報告する。
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© 2008 日本植物生理学会
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