日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

ミヤコグサFix-変異体Ljsym89 の表現型と原因遺伝子の解析
Hossain Md. Shakhawat*梅原 洋佐佐藤 修正金子 貴一田畑 哲之川口 正代司河内 宏
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 0199

詳細
抄録
マメ科植物は根粒を形成し、土壌細菌である根粒菌と共生窒素固定を行う。近年、ミヤコグサ等のマメ科のモデル植物を利用した分子遺伝学的解析により、根粒菌感染初期のNod factorの受容と初期シグナル伝達に関わる植物側の因子の単離・同定が進み、その過程が明らかになりつつある。しかしながら、根粒は形成されるが窒素固定活性に異常があるFix-変異体の存在は、初期シグナル伝達の後に引き続く根粒菌の感染プロセスと細胞内共生の成立、窒素固定活性の発現過程に植物側の因子が必須であることを示している。これまでFix-変異体の原因遺伝子は、硫酸トランスポーターやアンキリンリピート蛋白等が明らかにされてきたが、そのほとんどは未解明である。
Ljsym89は、ミヤコグサ根粒菌の感染時に、根粒は形成するが、窒素欠乏症状を呈する新規Fix-変異体である。接種後14日目の根粒の光学顕微鏡、電子顕微鏡による予備的な観察の結果、シンビオゾームの肥大や感染細胞の崩壊などの早期老化の兆候とともに、バクテロイドの異常や細胞間隙への何らかの物質の沈着など、本変異体に特徴的な変化を認めた。本変異体の原因遺伝子は共生窒素固定活性発現に必須の因子であると考えられたため、その構造を明らかにする目的で、ポジショナルクローニングを試みた。本発表では、今回行った、新規Fix-変異体Ljsym89についての性状解析と原因遺伝子のクローニングの結果を報告する。
著者関連情報
© 2008 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top