日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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KNOX遺伝子を葉で異所的に発現するイネ突然変異体の解析 1
*津田 勝利伊藤 幸博宮尾 安藝雄廣近 洋彦倉田 のり
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p. 0392

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抄録
KNOX遺伝子の機能は茎頂分裂組織(SAM)の形成と維持に不可欠だが、その発現制御もまた植物の発生において重要である。KNOX遺伝子は茎頂特異的に発現しているが、本来発現しない葉で異所的に発現すると、細胞の分化阻害による形態異常を引き起こす。これまでにKNOX遺伝子の発現制御に関わるいくつかの因子が報告されているが、その機構は明らかとなっていない。そこで我々は、 新たな制御因子を同定すべく、 イネTos17ミュータントパネルからKNOX遺伝子を葉で異所的に発現する突然変異体を選抜した。
これまでに、ほぼ同様の表現型を示す11系統の突然変異体を得た。これらの変異体の葉では、イネのKNOX遺伝子であるOSH1OSH6OSH15OSH71が異所的に発現していた。表現型がシビアな場合、葉身・ラミナジョイント部を持たない葉から成る、円錐状のシュートを形成した段階で発育が停止する。表現型がマイルドな場合は、異常な形態の葉身を有する葉を形成する。いずれの場合も極矮性、幼苗致死であった。また組織切片観察の結果、これらの変異体の葉では、中肋部のclear cellの形成や細胞の液泡化に遅延または異常が見られることがわかった。
現在、これら11系統について、原因遺伝子のマッピングをおこなっているので、その経過についても報告する。
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© 2008 日本植物生理学会
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