日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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オジギソウADPaseの精製と生化学的解析
*奥畑 理久瀧島 健土屋 隆英神澤 信行
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p. 0526

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抄録
オジギソウにはADPを分解する酵素活性が存在し、その基質特異性は他の植物apyraseとは異なることが報告されている。しかし、ADP分解酵素(ADPase)の生化学的諸特性はこれまで解析されていない。そこで本研究では、オジギソウよりADPaseをカラム操作により精製し、その生化学的性質を解析した。精製されたADPaseは分子量およそ67 kDaで、糖鎖付加によると考えられるマイナーバンドが数本観察された。ペプチドの部分的なアミノ酸配列は他の植物apyraseと類似性を示した。また阻害剤による解析では、triflupromazine(TFP)によるNTP/NDP加水分解活性の阻害様式からオジギソウ ADPaseはecto-apyraseグループに属することが示された。ADPおよびATPに対する基質特異性を解析した結果、ADPaseはADPに対しATPよりも約4分の1と低いKm値を示し、高い基質特異性を持つことが明らかとなった。この性質は、他の植物apyraseが、ATPとADPに対してほぼ同じKm値を示すことと顕著に異なり、オジギソウADPaseが新奇の酵素であると言える。さらにカラムを用い精製を進めた結果、シングルバンドからなるアイソフォームが単離できた。現在、アミノ酸配列の解析およびアイソフォームの生化学的性質を解析し、ADPaseの生理的機能を明らかにしようと考えている。
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© 2008 日本植物生理学会
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