日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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緑藻クロレラ葉緑体微細構造の二光子励起顕微蛍光スペクトル解析
*吉田 隆彦長谷川 慎池上 勇寺嶋 正秀熊崎 茂一
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p. 0586

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抄録
我々は植物葉緑体の内部構造毎の蛍光スペクトルを調べる研究を進めている中で、次のような特徴を持つクロレラ葉緑体を比較対照試料として調べる重要性を認識し始めた。単細胞生物クロレラは緑藻の一種で、単一の葉緑体を持つ。この葉緑体は、植物中と違い、組織別分化等が起こらない上に、定量的透過スペクトルが得られるなど顕微分光の研究対象とし易い。 また、クロレラ葉緑体、電子顕微鏡に拠れば植物葉緑体で見られるチラコイド膜の重層構造(グラナ)が発達しないので、植物葉緑体におけるグラナ構造観察によい対照を成す。我々はこのような理由から、蛍光スペクトル顕微鏡を用いてクロレラ葉緑体の蛍光スペクトル断層情報を収集し、植物葉緑体の示す特徴と比較した。 自作の蛍光スペクトル顕微鏡において近赤外パルスレーザーによる2光子励起で焦点以外の励起を最小限にし、光独立栄養生育したクロレラ、光遮蔽培養器中で従属栄養生育させたクロレラ、そして光照射下ながら、糖を与えられて生育したクロレラについて、細胞全体の示す蛍光スペクトルと葉緑体各所の蛍光スペクトルを分析して3つの異なる生育条件による葉緑体の性質の違いを見出した。(参考文献)Kumazaki S, Hasegawa M, Ghoneim M, Shimizu Y, Okamoto K, Nishiyama M, Oh-Oka H, Terazima M.
J Microsc 2007, 228:240-54.
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© 2008 日本植物生理学会
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