抄録
シロイヌナズナのSUMO分子には、8種のアイソフォーム(AtSUMO1-8)が存在し、他の生物に比べて多数の因子から成る遺伝子ファミリーを形成している。これは、それぞれのSUMO分子に発現部位特異性や基質特異性などの点で機能的分担があることを示唆している。我々は、特定のSUMO分子に結合する標的タンパク質の同定に向けてyeast two-hybridスクリーニングを行い、AtSUMO3に結合する因子として、SCFユビキチンリガーゼの活性を調節するCOP9シグナロソームのCSN5aサブユニットを単離した。まず、yeast two-hybrid解析により、CSN5aはAtSUMO3特異的に結合することを示した。さらにCSN5aが、C末端に標的タンパク質と共有結合できないAA配列を持つAtSUMO3にも結合することを明らかにした。また、CSN5a-AtSUMO3間の結合が大腸菌を用いた共免疫沈降法においても再現されたことから、この結合が共有結合によるSUMO化修飾ではない、非共有結合的な相互作用に依るものであることを明らかにした。現在、CSN5a分子内のSUMO結合モチーフ(SUMO-interacting motif : SIM)の同定およびAtSUMO3分子内のSIM結合部位の同定を行うと共に、植物体におけるAtSUMO3とCSN5a間の相互作用についても解析を進めている。