抄録
感覚処理特性は誰にでも存在するが,発達障害特性,特に自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持つ当事者には,感覚処理の特異性が日常生活困難に関連していることが多い.「人がどのように感じているか」に関して正確に測定することはできないが,他者による観察や当事者への聞き取りによってその傾向を分析することは可能である.感覚プロファイル・シリーズは,標準化された感覚処理を評価するツールであり,特に発達障害のアセスメントでは国際的に広く用いられている.本稿では,感覚プロファイル・シリーズの概要を紹介し,支援につながる解釈のポイントをいくつかあげている.また,ASDをはじめとする発達障害当事者の日常生活において,感覚処理に関する支援のあり方について実践的な考察を試みた.