抄録
67P/Churyumov-Gerasimenko短周期彗星は、ROSETTAミッション(ESA,2004年打ち上げ予定)の探査候補天体である。この彗星は2002年8月に近日点を通過後、北半球から観測好機を迎えた。我々の研究グループでは、木曽105cmシュミット望遠鏡、ハワイ大学2.2m望遠鏡を使って2002年9月9日から2003年6月4日にかけて可視撮像を実施した。観測した波長域はRバンドとBバンドである。
観測の結果、67P/Churyumov-Gerasimenko短周期彗星の周囲には比較的大きなサイズのダストが多いことが分かった。本研究では、撮像した輝度分布を説明するために、彗星から放出されたダストの軌道進化を数値シュミレーションし、比較・検討を行った。その結果について報告する。