日本惑星科学会秋季講演会予稿集
日本惑星科学会2003年秋季講演会予稿集
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ポスターセッション2 10/9(木)13:30~14:45
Oort Cloud天体の検出可能性について
*町田 絵美伊藤 洋一向井 正
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p. 67

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抄録
Oort Cloudは、長周期彗星の起源として考えられている、太陽から数万AUの位置に球殻状に分布する小天体の集まりである。しかし、その存在はいまだ観測的に証明されていない。Oort Cloud天体を観測することができれば、Oort Cloud形成・太陽系形成などについての理論をより進めることができる。だが数万AUにあるOort Cloud天体は、現在観測されている最も遠い太陽系天体であるKuiper Belt天体の10億倍も暗いと考えられ、観測は不可能である。そこで、離心率が大きく、惑星領域に落ちてきている天体を検出することを考えた。すばる望遠鏡の主焦点カメラSuprime-Camによって、銀河を探る目的のため撮られたアーカイブデータから、Oort Cloud天体の検出を目指す。 半径1km以上でランダムな離心率分布のOort Cloud天体を仮定すると、限界等級30等では14平方度で1つの天体が検出できることがわかった。また、実際にすばる望遠鏡Suprime-Camで撮られた画像を解析し、興味深い天体も得られたので、講演で報告する。
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© 2003 日本惑星科学会
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