日本惑星科学会秋季講演会予稿集
日本惑星科学会2003年秋季講演会予稿集
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オーラルセッション8 10/10(金)15:00~16:15
原始海王星の移動機構について
*高橋 啓介渡邊 誠一郎
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p. 96

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抄録
現在までの太陽系形成論において、海王星を現在の場所で造るには現在の太陽年齢よりも時間がかかってしまうという問題がある。
また、最近の観測によって海王星以遠の小天体の分布が海王星と3:2の平均運動共鳴の位置に集中していることが確認された。
これら理論上の問題と観測事実を説明する為に、海王星が形成段階において3:2共鳴に微惑星を捕えながら
外側に移動したというシナリオが考えられているが、海王星がどのようにして外側に移動したかについては
明らかになっていない。
本研究では、微惑星との重力相互作用による海王星の移動を考え、alpha-hermite 積分法を用いて数値計算を行い、海王星が得る角運動量を計算した。
その結果、木星の存在を考慮することによって、海王星が外側に移動できることが明らかになった。
今後、海王星移動にかかわるいくつかのパラメータ(軌道傾斜角等)について
調べる予定であるので、その結果について報告する。
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© 2003 日本惑星科学会
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