主催: 日本惑星科学会2007年秋季年会実行委員会
水星の熱史に放射性熱源の分布の及ぼす効果について検討した。熱源となる U や Th は不調和元素であり、地殻に濃集しやすい。特に、水星では地球のようなプレート運動がないため、濃集した熱源が地殻に保持されやすいと考えられる。熱源が濃集したモデルではマントル中に一様に分布しているとした単純なモデルにくらべて惑星内部が冷えやすいことが予想される。その効果を見積もるため、熱源がマントル中に一様に分布している場合と、地殻に濃集している場合を想定して、混合距離理論を用いた熱史計算を行った。