抄録
月面反射率データのうち、デジタルデータと計算手法をオープンにしているものはクレメンタイン衛星のものしかなかった。しかし、このデータは算出方法に問題があり、明るすぎる。発表者主催のALISプロジェクトでは液晶フィルタ望遠鏡を用いて、地上観測により、クレメンタイン衛星よりも正確な月の表側の反射率データを得ることに成功した。この生データ、解析用ツール、反射率データをインターネットで一般公開するにあたり、その使用方法と、岩相同定や月探査機搭載カメラの露光時間設定等、月科学への活用のアイデアを紹介する。