主催: 日本臨床薬理学会
会議名: 第43回日本臨床薬理学会学術総会
回次: 43
開催地: 横浜
開催日: 2022/11/30 - 2022/12/03
1990年代後半から看護系大学の設置が進み、2022年現在280校(国立42校、公立50校、私立188校)に達している。以前より増加のペースはやや緩やかになっているが、未だ増加傾向にある。国家試験合格者(2022年3月)でみると、4年制大学卒業者の割合は39.6%(59344人中23510人)となっている。4年制大学の設置の増加に伴い、修士課程・博士課程の大学院の設置も増加している。さらに、看護職の専門化・多様化・高度化に伴い、認定看護師教育、専門看護師教育、特定行為に係る看護行為の研修などの制度が設けられているが、臨床薬理学教育は、全て必須科目となっている。
看護における薬理学・臨床薬理学教育の重要性が高まる一方で、多くの看護系大学において薬理学・臨床薬理学を専門とする教員は不在で、学科外あるいは学外にその教育が依頼されているため、薬理学・臨床薬理学教育を担当している医師・薬剤師などの負担は年々増大している。看護を専門としない薬理学・臨床薬理学教育者にとっては、看護においてどのような教育が求められているかわかりにくいため、看護の教育者と看護における薬理学・臨床薬理学教育の担当者が共通理解を図ることは、質の高い教育を提供するために喫緊の課題となっている。
本シンポジウムでは、専門看護師、認定看護師、特定行為研修における臨床薬理学教育の現状に基づいて、今後の課題と展望について紹介したい。