主催: 日本臨床薬理学会
GLP-1受容体作動薬は2型糖尿病の治療薬で広く使用されている。一方で、パーキンソン病(PD)モデル動物で神経保護効果やグリアの病的活性化抑制を示す基礎研究が多数報告されている。GLP-1受容体作動薬は空腹時には働かず、食事をとって血糖値が高くなったときに働くので低血糖を起こしにくい。そのため、PDの進行抑制を目指したGLP-1受容体作動薬治験がすでに海外で開始されている。エキセナチドがPDの進行抑制第2相試験で有意なMDS-UPDRS part IIIの改善を示し,第3相が実施中である。我々もPDに対する経口セマグルチド錠の第2相医師主導治験を2023年秋に開始予定である。準備段階から、現在に至るまでの経過について紹介する。