日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
麻向法時代の大麻由来医薬品
太組 一朗
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p. 57_-

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抄録

【背景】難治てんかんに対する抗発作薬として使用される大麻由来医薬品の薬事承認状況は国によって様々である。我が国で1948年に制定された大麻取締法第4条において大麻の医療目的使用が禁止されていたが、2023年12月に改正大麻取締法が公布され第4条は削除された。改正大麻取締法施行に伴い医療目的使用が可能となり、現在企業治験により行われている大麻由来医薬品第三相試験終了後の審査通過後には医薬品としての使用が可能になる見込みである。法改正に伴い大麻に含まれるΔ9テトラヒドロカンナビノールの一定残留限度値を超えるものは麻薬として規制することになる。これ以降大麻由来医薬品の治験は、過去我が国でほとんど経験がない麻薬治験として方法論が開発される必要がある。麻薬治験を行うために必要な要素を検討した。 【方法】大麻由来薬物(麻薬)を必要な患者に投与する医師主導型特定臨床研究を開発しており、実施に必要な要素を検討した。 【結果】医師主導型であるため関与する医師が少ないところ対象となる患者は全国に分布していた。分散型臨床試験を計画した。医行為により被験者に麻薬を処方(麻薬の譲渡)することや、郵送等による譲渡が大きな課題である。 【考察】大麻由来医薬品の適応拡大には治験が必須である。我が国では、外国で第二相試験まで終了した薬物については治験申請できるが麻薬取扱には特有の制約がある。治験実施施設における実施許可取得のためには必要な通知が発せられることも必要である。 本研究は令和6年度厚生労働科学特別研究『カンナビノイド医薬品とカンナビノイド製品の薬事監視(研究代表者 太組一朗)』により支援を受けた。

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