日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
カンナビジオール(CBD)製剤の治験を経験して
宮﨑 カンナ
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p. 58_-

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抄録

当院では、2022年12月より難治性てんかんを対象とした大麻草由来カンナビジオール(CBD)製剤の治験がスタートしました。2023年12月に可決された「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律案」では、大麻草の成分を抽出して製造された医薬品を医療用麻薬として施用することが認められ、まもなく同法が施行となりますが、本治験の依頼が当院に来た時点では、「当該治験薬を病院での臨床試験に使用することを承認し、一般的に禁止する大麻取締法の対象外とする」という状態でした。そのため、治験実施に際して、治験責任医師は「大麻研究者」の指定を受ける必要がありました。治験に先立ち、てんかん診療全国拠点機関および道府県のてんかん診療拠点機関を対象に実施された大麻由来製剤に関して想定される課題に関するアンケート(厚生労働科学特別研究 令和2(2020)年度「難治性てんかんにおけるカンナビノイド(大麻抽出成分)由来医薬品の治験に向けた課題把握および今後の方策に向けた研究」)では、大半の施設で大麻草由来CBD製剤の取扱いは麻薬と同等でよいと考え、調剤や服薬指導等に関して抵抗感や不安感はないというものでしたが、実際に本治験を経験して、同様のことを感じました。また、今回の治験薬に限らず、適正な情報提供、すなわち、患者さんを含め医療従事者も正しい知識を持つことが大切であることを再認識しました。 当該治験薬以外にも大麻草由来の医薬品は複数あり、日本において治験や臨床研究が実施される可能性は大いにあると思います。本シンポジウムでは、治験開始前および開始後に分けて、実施に向けて対応したことや実施中に体験した事例等を共有させていただきます。今後来たる治験や臨床研究を実施する際の一助となれば幸いです。

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