日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
東海・北陸:くすりを育てる
安藤 仁
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p. 76_-

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抄録

 2024年6月9日(日)に第8回 日本臨床薬理学会 東海・北陸地方会を完全オンラインにて開催した。全国から181名(医師26名、医師以外151名、学生4名;日本臨床薬理学会会員74名)にご参加いただき、コロナ禍が収束してもオンライン形式での開催には依然として需要があることがうかがえた。  今回の地方会では、医薬品開発から市販後の育薬までの一連の流れに光を当てたいとの思いから、テーマを「くすりを育てる」とした。臨床薬理学は「薬物の人体における作用と動態を研究し、合理的薬物治療を確立するための科学」(日本臨床薬理学会)であり、薬物と人との関係のあらゆる側面に関与する学問である。合理的薬物治療とは、単に疾患に対して最も効果的な治療のことではなく、個々の患者にとって最も有用な治療を指す。したがって、「育薬」は「創薬(医薬品開発)」と共に臨床薬理学の果たすべき重要な役割である。このような背景の下、臨床および臨床研究に携わる幅広い職種の方々に積極的に参加してもらえるように、教育講演、ランチタイムセミナー、一般演題、およびシンポジウムを企画した。  シンポジウムでは、臨床薬理学の実践には一つの組織内でさえ様々な立場からのアプローチが可能であることを紹介したいと考え、「臨床薬理学の可能性」と題して4名すべてのシンポジストを金沢大学から選出した。各先生方には「抗がん薬の副作用個人差の解明を目指した体内動態研究」「薬物有害反応の予防・克服法の開発」「薬物療法の個別最適化を目指したリバーストランスレーショナル研究」「臨床医学発展のための研究開発」の演題名でそれぞれご発表いただき、遺伝的要因や病態に伴う薬物動態の変化を考慮した薬物治療の個別最適化、薬物有害反応克服薬の開発、そして自由診療から先進医療へと、まさしく多方面からの「育薬」を紹介することができた。  これらの内容は臨床薬理学の中核をなすものであり、本地方会の趣旨について学術総会でもあらためてご紹介したい。

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