日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
会議情報

シンポジウム
高血圧・心房細動にて治療中に発症した発熱性好中球減少症の1例
桐下 結香子, 西尾 信一郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー HTML

p. 81_-

詳細
抄録

【患者】81歳男性 【主訴】発熱、咽頭痛 【現病歴】 高血圧症・持続性心房細動にて当院に通院し治療を受けていた。入院8日前より発熱があり、近医を受診し、ロキソプロフェン180㎎/日、トラネキサム酸750㎎/日を処方された。その後も発熱は持続し、2日後に別の近医を受診され、アセトアミノフェン1200㎎/日、アモキシシリン750㎎/日、トラネキサム酸750㎎/日を処方された。しかし、発熱の持続とともに咽頭痛も出現し、悪化したため、A病院を受診し、WBC 1060/μL、好中球数0.7%まで低下しており、当院に紹介受診した。精査加療目的に当科に入院となった。 【既往歴】高血圧、心房細動、耐糖能異常 【生活歴】 喫煙:入院時禁煙 20~40歳まで20本/日 飲酒:缶ビール350mL/日 アレルギー:セレコキシブ 【入院時処方薬】ビソプロロールフマル酸塩2.5㎎/日、リバーロキサバン15㎎/日、ランソプラゾール15㎎/日、べプリジル塩酸塩100㎎/日、テルミサルタン40㎎/日、センノシド24㎎/回(便秘時) 【主な身体所見】身長167 cm、体重72㎏、血圧126/70 mmHg、脈拍67回/min、体温37.3 ℃、リンパ節触知せず、咽頭発赤なし、扁桃腫大なし、右頬に腫脹あり、胸部:呼吸音清、明らかなラ音なし、腹部:平坦・軟、圧痛なし、関節症状なし、皮膚症状なし 【入院時血液検査所見】 生化学:TP 7.6 g/dL、ALB 3.3 g/dL、T-Bil 1.0 mg/dL、AST(GOT) 38 U/L、ALT(GPT) 36 U/L、LDH 199 U/L、ALP 90 U/L、γ-GTP 49 U/L、CPK 103 U/L、UA 4.8 mg/dL、BUN 23.0 mg/dL、Cr 1.46 mg/dL、Na 134 mEq/L、K 4.8 mEq/L、Cl 90 mEq/L、Ca 9.0 mg/dL、P 4.3 mg/dL、CRP 24.68 mg/dL、可溶性IL-2レセプター 1705 U/mL、フェリチン 1191.7 ng/mL 血算:WBC 1300/μL、RBC 459万/μL、Hb 13.8 g/dL、Ht 41.1%、Plt 29.5万/μL、好中球1.0%、好塩基球 3.0 %、リンパ球 89.0 %、単球 3.0 %、異型リンパ球4.0 % 尿:赤血球 <1/HPF、白血球 1-4/HPF 【画像所見】 CT:右頬部皮下組織の腫脹あり、右上の歯根尖頬側皮質の溶骨を認める、胸部や腹部に異常所見なし、肝脾腫なし 【経過】 入院後に各種原因検索を行い、右頬部蜂窩織炎を伴う発熱性好中球減少症として、抗菌薬治療と補助薬物療法を行った。入院後にWBC 800/μLまで低下したが、9日目に好中球数1763/μLに改善し、補助薬物療法は終了。抗菌薬治療は14日間点滴治療継続し、内服に切り替えて退院となった。今回の症例の原因や経過に関して検討する。

著者関連情報
© 日本臨床薬理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top