日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第46回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
小児領域における認定薬剤師の活動 ― 医薬品適正使用とエビデンス創出に向けて ―
丹沢 彩乃
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p. 24-

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抄録

 私は日々NICU病棟に常駐し,患者の傍らで薬物治療を支援している.その現場において常に求められるのは「医薬品の適正使用」である.医薬品の適正使用とは,的確な診断に基づき最適な薬剤を選択し,適切な用法・用量を決定した上で,調剤,投与に至る一連のプロセスを指す.小児領域,特に超早産児や腎・肝疾患時,透析施行時などの特殊病態においては,PK/PDに関する科学的根拠が極めて乏しく,限られた情報を精査し論理的に考察した上で投与設計を行わざるを得ない場面が少なくない.十分な情報が存在しないからこそ,これまでの経験や蓄積された知見を整理・解析し,科学的に信頼できるエビデンスを創出することが重要である.この営みは未来の小児薬物療法に還元され,「薬物療法の個別化」と「科学的エビデンスの創出」を実現する基盤となる.これらは臨床薬理学が重視する概念であり,小児薬物療法に携わる者に不可欠な視点である.  臨床薬理学会認定薬剤師には,「臨床薬理学領域における広範な知識と技能を備えること」「学術・教育・研究活動や技術発展に寄与すること」「医薬品の適正使用を推進すること」「臨床試験領域においてIRB等で重要な役割を果たすこと」が求められている.私は日常業務を通じ,臨床薬理学的アプローチの重要性を実感するとともに,小児領域における必要性を強く感じてきた.実際,これらの活動を行ううえで認定の有無が直接の制約となるわけではない.しかし,認定を取得することで自身の専門性を客観的に示すことができ,自信や責任感を伴い,背筋を伸ばして取り組むことにつながると考えている.日常的に共に働く同僚は私の能力を理解しているが,初めて関わる人や対外的な場においては,「どのような知識をもち,どのような活動を実践してきたか」を示す名刺のような役割を果たすのが認定資格であると感じている.  今後は認定の名に恥じないよう自己研鑽を積み重ねるとともに,臨床現場での実践,教育,研究と多岐にわたる活動を通じて貢献の幅を広げていきたい.本発表では,私が認定取得を志した背景と,取得後に展望する活動について報告する.

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