抄録
本研究は,看護師学校養成所3年課程(3年制)における医療安全教育の現状把握を目的に,関東・近畿にある222校を対象に質問紙調査を行った.調査項目は,基本属性や医療安全教育の現状,WHO患者安全カリキュラムガイドに基づく教育の方法と評価方法について回答を求めた.56校から回答が得られ(回答率25.2%),教育の難しさとして,教員数や経験の不足が挙げられた.80%以上の施設で同ガイドに基づく教育が行われていたが,「項目7:質改善手法による医療の改善」は少数であった.教育方法は,講義形式が多く,ロールプレイなどは少なかった.記述回答では現場のリアリティを伝える難しさがある一方,不安の助長に対する弊害が指摘された.3年制の医療安全教育の充実には,専門科目領域や実習病院との分担・連携,医療機関の協力,教員の意識向上が必要と考えられる.