心電図
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症例
BOX隔離施行時に左房と左上肺静脈間のMarshall Bundle伝導が想定された1例
橋本 健司小林 道浩掛川 匠鈴木 耕太根岸 壮親都築 一平関 雄太井部 進山下 皓正三山 寛司藤澤 大志勝俣 良紀木村 雄弘髙月 誠司
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2022 年 42 巻 2 号 p. 73-82

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抄録

65歳男性.持続性心房細動に対する初回アブレーションを施行した.両側肺静脈(PV)および左房後壁の同時隔離であるBOX隔離を試みたが,左房とBOX内の伝導は残存した.食道温上昇により通電が不十分であったため,Bottom line上に早期性のある電位に対し追加通電すると,洞調律中および冠静脈洞(CS)ペース中の両側PVの興奮順序は同一となった.両方向性のアクチベーションマップを作成すると,BOX外であるCSペースではBOX内の最早期興奮部位は左上PV内前壁であったが,BOX内であるPVペースでは左房の最早期興奮部位は左下PV下方の後側壁であった.マーシャル静脈(VOM)に2Fr電極カテーテルを挿入し,BOX内ペースを行うとVOM電位はCS電位に先行していた.つまり,BOX内,VOM,CSの順で興奮が伝導しており,Marshall Bundleを介した心外膜側の伝導が想定された.BOX内の最早期興奮部位である左上PV前壁を通電したところ,肺静脈後壁同時隔離が完成した.左房と肺静脈間のMarshall Bundle伝導が想定された症例を経験した.

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